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ねばっこい鼻水

ねばっこい鼻水とは?

ねばっこい鼻水とは?「鼻水が透明なのに粘り気があり、何度拭いてもすっきりしない」と感じたことはありませんか。ねばっこい鼻水は、鼻や副鼻腔の粘膜が刺激や炎症を受け、分泌物が濃くなっている状態を示しています。サラサラした水様性の鼻水は、主にアレルギー反応や風邪の初期に見られますが、炎症が進むとタンパク成分や粘液が増え、鼻水が粘性を帯びるようになります。このような粘り気のある鼻水は、副鼻腔炎(蓄膿症)やアレルギー性鼻炎などでもみられることがあります。
鼻水の粘りが強い状態が長く続く場合や、鼻づまり・頭痛・顔の重だるさなどを伴う場合は、病気が背景にある可能性があります。気になる症状がある際は、早めに当院までご相談ください。

透明なのに、ネバネバした鼻水とは?水っぽい鼻水とは違う?

鼻水は、鼻の粘膜を保護し、吸い込んだ空気に湿度を与える役割を担っています。健康な方でも1日に約1〜1.5リットル分泌されており、通常は無色透明でサラサラとした性状をしています。しかし、体調の変化や環境の影響によって、鼻水の粘りや色が変化することがあります。

透明でネバネバした鼻水の正体

透明なのに粘り気のある鼻水は、水分量が減少し、「ムチン」と呼ばれる粘液成分が増えた状態です。この変化は、主に以下のような原因で起こります。

  • 鼻粘膜の炎症
  • 鼻腔内の乾燥
  • アレルギー性鼻炎
  • 副鼻腔炎の初期や回復期

粘液成分が増えることで、鼻水はネバネバし、拭いてもすっきりしない感覚が生じます。

鼻水の色が変わる理由

鼻水が黄色や緑色になるのは、白血球(好中球)が細菌やウイルスと戦った後の死骸や酵素が混ざるためです。例えば、副鼻腔炎では膿を含んだ黄緑色の濃い鼻水が見られることがあります。
ただし、「黄色い鼻水=細菌感染」ではありません。ウイルス性の風邪でも、炎症症状のピークを過ぎる頃に同様の色になることがあります。

大切なのは「色」より「症状の経過」

鼻水の色や粘りだけで病気を判断することはできません。重要なのは、症状がどのくらい続いているか、悪化していないかという点です。

  • 風邪症状が 10日以上続く
  • 鼻づまりや頭痛、顔の痛みを伴う
  • 鼻水が 2週間近く改善しない

このような場合は、細菌性副鼻腔炎へ移行している可能性があります。鼻水の色や粘りに関わらず、症状が長引く場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。


透明でネバネバした鼻水の
原因は?

アレルギー性鼻炎(花粉症・通年性アレルギー)

アレルギー性鼻炎(花粉症・通年性アレルギー)アレルギー性鼻炎は、花粉やハウスダスト、ダニなどのアレルゲンに対して免疫反応が過剰に反応し、鼻の粘膜に慢性的な炎症が発生する疾患です。
主な症状は「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」の3つで、これに加えて目のかゆみや涙、喉の違和感を訴える方もいます。
毎年特定の時期に症状が悪化する場合は花粉症が、季節に関係なく通年で症状が続く場合はハウスダストやダニなどによる通年性アレルギーが疑われます。

アレルギー性鼻炎の症状(鼻水)

発作的なくしゃみの直後に出る鼻水は無色透明でサラサラとしていますが、症状が落ち着いたタイミングには、粘り気のある鼻汁が残ることもあります。
特に朝起きたときや、ホコリの多い場所で鼻をすすると、ネバつく鼻水が喉の奥へ流れ込む(=後鼻漏)感覚がある場合は、アレルギー性鼻炎の可能性が高いです。

季節性アレルギーの鼻水

スギやヒノキなどの花粉による季節性アレルギーでは、短期間に大量の水っぽい鼻水が出るのが特徴です。

通年性アレルギー性鼻炎

ダニやハウスダストを原因とする通年性アレルギーでは、年間を通してじわじわと鼻水が出続け、特にネバネバとした鼻汁や鼻づまりが慢性的に続く傾向があります。

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急性鼻炎・かぜ(ウイルス性鼻炎)

急性鼻炎・かぜ(ウイルス性鼻炎)透明で粘り気のある鼻水の原因として、風邪(急性上気道炎)も見逃せません。ウイルスに感染することで鼻の粘膜に急性の炎症が生じ、鼻水の性状が変化します。

ウイルス性鼻炎の症状(鼻水)

風邪の初期には、サラサラとした透明な鼻水が大量に出ますが、数日経過すると粘度が増し、ネバネバした性状に変わっていきます。これは、免疫反応により分泌される粘液に白血球や抗体が含まれるようになるためです。
通常であれば、風邪に伴う鼻水は1週間ほどで自然に治まります。しかし、症状が長引き、鼻水が黄色や黄緑色に変化したり、発熱・頬の痛みなどを伴う場合には、細菌による副鼻腔炎(蓄膿症)の合併が疑われます。特に感冒症状が10日以上続くようであれば、細菌感染への移行の可能性があるため、早めの耳鼻科受診が推奨されます。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)慢性副鼻腔炎は、鼻の奥にある副鼻腔という空洞に炎症が長期間続く疾患で、「蓄膿症」とも呼ばれます。風邪などが原因で発症する急性副鼻腔炎が何度も繰り返されたり、症状が長引いたりすることで慢性化します。
「粘り気の強い鼻水が長く続き、鼻づまりや嗅覚の低下もある」といった場合は、慢性副鼻腔炎が疑われます。正確な診断には、鼻内視鏡やCTによる画像検査が必要です。
この疾患は治療に時間がかかるため、早めの受診が早期改善に繋がります。

慢性副鼻腔炎の症状(鼻水)

典型的な症状は「鼻づまり」「粘り気の強い鼻水(膿性鼻汁)」「嗅覚の低下」の3つです。
鼻水は黄色〜黄白色になることもありますが、炎症の程度によっては透明でネバついた鼻水がダラダラと続くこともあります。
慢性期には膿の量が少ないため、白濁または粘り気のある鼻水が喉の奥に流れ落ちる(後鼻漏)感覚が目立ちます。

慢性副鼻腔炎のその他の症状

長引く鼻づまりにより、両側の鼻が詰まって口呼吸になりやすくなります。また、副鼻腔内に溜まった膿や粘液によって、頬・目の奥・額に鈍い圧迫感が生じ、頭が重く感じることもあります。
症状が進行すると、顔の痛みや歯の違和感を伴うこともあります。さらに、嗅覚を司る細胞に炎症が及ぶことで、においを感じにくくなったり、味覚の低下を感じたりすることも少なくありません。

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好酸球性副鼻腔炎(難治性副鼻腔炎)

好酸球性副鼻腔炎(難治性副鼻腔炎)好酸球性副鼻腔炎は、慢性副鼻腔炎の中でも治りにくいタイプで、両側の鼻腔に鼻茸(ポリープ)が多数できるのが特徴です。たとえ手術で鼻茸を除去しても再発しやすく、治療に難渋することが多い疾患です。
このタイプが疑われるのは、「両側性の鼻茸が多数存在し、嗅覚が著しく低下している」「気管支喘息を合併している」といったケースです。
治療は、副鼻腔手術に加えてステロイドの内服を繰り返す必要があり、近年では「デュピルマブ」などの生物学的製剤による新たな治療法も登場し、効果が期待されています。

好酸球性副鼻腔炎の症状(鼻水)

鼻づまり、粘り気のある鼻水、嗅覚障害といった基本症状は、通常の慢性副鼻腔炎とほぼ共通です。しかし、以下の点で違いがあります。

喘息を伴いやすい

約半数の患者様に気管支喘息が見られ、鼻と気道の炎症が連動することで咳や喘鳴(ゼーゼー音)を伴うことがあります。

アスピリン不耐症との関連

鎮痛薬(アスピリンやNSAIDs)によって喘息発作やショックを起こす「NSAIDs過敏喘息」の人に、この疾患が多く見られます。

ステロイドへの反応が良好だが再発しやすい

ステロイド薬で鼻茸が急速に縮小し症状が軽快するものの、治療を中止すると再発しやすい傾向があります。

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上顎洞貯留嚢胞

副鼻腔の中で最も大きい「上顎洞(じょうがくどう)」に、液体を溜めた袋状の嚢胞ができることがあります。原因としては虫歯などの炎症が関与する場合もありますが、はっきりしないことも少なくありません。
この嚢胞が破れると、中に溜まったサラサラした黄色い鼻水が突然、大量に流れ出てくることがあります。

上顎洞貯留嚢胞の症状(鼻水)

症状としては、「突然、透明〜黄色の水様鼻汁が滝のように出てすぐに止まる」「しばらく症状が消えた後、数週間〜数ヶ月後に再び同様の鼻水が出る」といった経過をたどることがあります。

環境要因・乾燥・その他の原因

鼻水が粘っこくなる原因には、乾燥や薬剤の影響、自律神経やホルモンの変化があります。
空気が乾燥すると鼻粘膜の水分が蒸発し、鼻水が濃くなって喉に張り付くことがあります。
特に冬の暖房や湿度30%以下の環境では注意が必要で、乾燥が進むと鼻粘膜が傷つき、鼻出血の原因にもなります。
また、市販の血管収縮剤入り点鼻薬を長期間使うとリバウンドで鼻づまりや鼻水が増えることがあり、治療にはそれらの薬剤の中止やステロイド点鼻が必要です。
そのほか、自律神経の乱れや妊娠によるホルモン変化でも、透明な鼻水が続くことがあります。さらに、小さな子どもが鼻に異物を入れることでも、感染による黄色い鼻水が出ることがあります。


ねばっこい鼻水を改善する
セルフケア方法

透明でネバネバした鼻水が続く場合でも、症状が軽ければ自宅でできるセルフケアで、ある程度の改善が見込めます。
以下のような対策を行い、セルフケアを行いましょう。

  • 生理食塩水で鼻うがいをする

  • 加湿と水分補給で鼻粘膜の乾燥を防ぐ

  • マスクを着用し感想を防ぐ


ねばっこい鼻水でよくあるQ&A

白く粘り気のある鼻水は風邪のサインですか?

風邪の回復過程で見られることが多いですが、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎でも起こります。白く粘り気のある鼻水は、鼻や副鼻腔の粘膜で炎症反応が起きている状態を反映しています。風邪の初期には、ウイルス刺激により透明で水様性の鼻水が分泌されますが、炎症が進行・収束する過程で、白血球やタンパク成分、剥がれ落ちた粘膜細胞が混ざることで、鼻水は白く濁り、粘性が高くなります。これは回復期によく見られる変化です。
一方で、副鼻腔炎(蓄膿症)では、副鼻腔内に炎症性分泌物が貯留し、白〜黄白色で粘り気のある鼻水が持続することがあります。また、アレルギー性鼻炎でも、慢性的な粘膜刺激により粘性の高い白色鼻汁が出ることがあります。
なお、細菌感染が強い場合や副鼻腔炎が悪化している場合には、黄色や緑色の膿性鼻汁を認めることがあります。

鼻をすするのはやめたほうがいいのですか?

はい、鼻をすする習慣はできるだけ控えることをおすすめします。
鼻をすすると、鼻水とともに細菌やウイルスが耳と鼻をつなぐ耳管を通って中耳に入りやすくなり、中耳炎を引き起こす原因になることがあります。特にお子さんでは、そのリスクが高くなります。
また、鼻すすりを繰り返すことで中耳内が慢性的に陰圧(へこむ状態)になり、鼓膜が内側へ引き込まれることがあります。これが続くと、真珠腫性中耳炎と呼ばれる治療が難しい中耳の病気を発症するリスクが高まります。
副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などで鼻水が出る場合は、こまめに、片側ずつやさしく鼻をかむことで、鼻水を体外に排出することが大切です。強くかみすぎると耳に圧がかかるため注意しましょう。

ヤクルトは副鼻腔炎に効きますか?

副鼻腔炎そのものを治す効果は、現時点では明確には示されていません。
ヤクルトをはじめとする乳酸菌飲料が、副鼻腔炎そのものを直接改善するという明確な医学的エビデンスは、現時点では十分に確立されていません。そのため、ヤクルトを飲むことで副鼻腔炎が治る、あるいは膿が消えるといった効果は期待できません。
ただし、一部の乳酸菌には免疫バランスを整える作用が報告されており、アレルギー性鼻炎の症状(鼻水・鼻づまりなど)を軽減する可能性が示唆されています。
実際に、ヤクルト製品に含まれる乳酸菌 「LP0132株」 を用いた機能性表示食品は、花粉症やハウスダストによる鼻の不快症状を和らげる目的で販売されています。
ヤクルトは腸内環境や免疫機能のサポートとして、間接的に体調管理に役立つ可能性はありますが、副鼻腔炎の改善には、原因に応じた耳鼻咽喉科での適切な治療が重要です。


ねばっこい鼻水で
お困りなら当院まで

ねばっこい鼻水でお困りなら当院まで水っぽい鼻水とは異なるねばっこい鼻水は、以下の原因が考えられます。

  • アレルギー性鼻炎
  • 急性鼻炎・風邪
  • 乾燥などの環境要因
  • 慢性副鼻腔炎
  • 好酸球性副鼻腔炎

当院では、経験豊富な日本耳鼻咽喉科学会専門医・指導医が副鼻腔炎の診療を行っています。
さらに、症状や病態に応じて、

など、幅広い治療にも対応可能です。鼻や副鼻腔の症状でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。