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気管支喘息が
なかなか改善しない方へ

このような症状はありませんか?

  • 「喘息」や「副鼻腔炎」と診断されているものの、症状がなかなか改善せず長引いている。
  • 咳や鼻水が数週間、あるいは数ヶ月にわたり続いている。
  • ゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴を伴う咳が悪化し、鼻水や鼻づまりも強くなってきた。
  • 鼻や胸の息苦しさを感じているものの、医療機関を受診できていない。
  • 咳・鼻水・鼻づまりが慢性的に続いているにもかかわらず、そのままにしている。

症状が持続する・気管支喘息が疑われる方へ

咳や息苦しさなどの症状が長期間続いている方、またはすでに気管支喘息と診断されているにもかかわらず症状が十分に改善していない方は、どうぞ一度ご相談ください。気管支喘息には副鼻腔炎が関係している場合もあり、症状が進行しているにもかかわらずそのままにしてしまうと、日常生活に支障をきたす恐れがあります。


気管支喘息とは?

気管支喘息とは?気管支喘息は、呼吸を担う気管支がさまざまな刺激に対して過敏に反応し、気道が狭くなることで、呼吸困難・咳・喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒューといった音)などの症状を引き起こす疾患です。
一般には「喘息(ぜんそく)」として広く知られています。また、気管支喘息は好酸球性副鼻腔炎を合併することがあり、鼻の炎症が気道の状態に影響して症状が悪化する場合があります。さらに、解熱鎮痛薬に対してアレルギー反応を起こし、発作が誘発されることもあります。


気管支喘息が
なかなか改善しない原因は
好酸球性副鼻腔炎だった?

気管支喘息がなかなか改善しない原因は好酸球性副鼻腔炎だった?気管支喘息は、大きく「アレルギー性」と「非アレルギー性」に分類されます。小児ではアレルギー性喘息が多い一方、成人ではストレス・疲労・寒暖差・気候変動などが要因となる非アレルギー性喘息も少なくありません。
さらに近年、「好酸球性副鼻腔炎」と呼ばれる慢性副鼻腔炎の一種が、気管支喘息の背景に潜んでいるケースが注目されています。特に、成人の難治性喘息や、解熱鎮痛薬にアレルギー反応を示すアスピリン喘息では、この病態を合併している割合が高く、80%以上の方に好酸球性副鼻腔炎が確認されているという報告もあります。
これら2つの疾患は、どちらが先に発症するかは一概にはいえませんが、互いに影響し合いながら症状を悪化させることが多いとされています。

好酸球性副鼻腔炎

好酸球性副鼻腔炎と気管支喘息の関係とは?

好酸球性副鼻腔炎は、中年期以降の男性にやや多く見られる疾患で、平均発症年齢は50歳前後といわれています。 30〜60歳代の成人に多く、小児に発症することは比較的まれで、中高年での発症が中心です。
男女比については、男性にやや多いとされる報告が多く、 おおよそ 男性:女性=2:1 程度とされています。ただし、地域差や診断基準の違いにより多少のばらつきがあります。
また、好酸球性副鼻腔炎は気管支喘息を合併しやすく、さらにアスピリンなどの解熱鎮痛薬を使用した際に喘息症状やショックを起こすアスピリン不耐症(アスピリン喘息)の方にも発症しやすい傾向があります。
どちらが先に発症するのかについては明確な結論はなく、喘息の後に好酸球性副鼻腔炎を発症する方、副鼻腔炎が先に起こる方、両者がほぼ同時に現れる方はいずれもおおよそ3割前後で、ほぼ同程度とされています。


難治性の好酸球性副鼻腔炎に
対する生物学的製剤の治療

―気管支喘息を合併している方への治療―

生物学的製剤による治療は、鼻茸を伴う副鼻腔炎の手術後に鼻茸が再発した症例や、全身ステロイド治療を行っても十分な改善が得られない難治性の好酸球性副鼻腔炎に対して効果が期待されています。従来の治療では改善が難しかった患者さまにとって、新たな選択肢となり得る治療法です。
当院で使用している生物学的製剤は以下のとおりです。

  • デュピルマブ(抗IL-4/IL-13抗体)
  • メポリズマブ(抗IL-5抗体)

これらの薬剤は、炎症に関わる特定のサイトカインを標的とすることで、鼻茸の形成や好酸球性炎症を抑制し、症状の改善を図ります。

最適使用推進ガイドラインについて

生物学的製剤は効果が期待できる一方で、適応となる患者さまを慎重に選ぶ必要がある薬剤です。そのため、以下の「最適使用推進ガイドライン」に基づき、治療の可否を判断しています。

  • 鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎であることが確認されている
  • 手術後にも鼻茸が再発している
  • 既存の治療を行ってもコントロール不良で、手術適応外である
  • 鼻茸スコア、鼻閉スコア、嗅覚障害・鼻汁が一定期間持続している
  • 気管支喘息を代表とする併存症を含め、療効果が期待できると判断される
  • 定期的な通院・経過観察が可能である

これらの基準を満たす場合に、生物学的製剤の使用を検討します。

生物学的製剤デュピルマブ(デュピクセント®)

2020年3月より、鼻茸(鼻ポリープ)を伴う慢性副鼻腔炎に対して、生物学的製剤「デュピルマブ(デュピクセント®)」が保険適用となりました。この注射薬は、好酸球性副鼻腔炎の病態に深く関わるIL-4およびIL-13というサイトカインの働きを抑制することで、炎症反応を抑え、様々な治療効果をもたらします。

  • 好酸球が副鼻腔内の組織へ侵入するのを防ぐ
  • 鼻粘膜のバリア機能を維持し、外的刺激から守る
  • 過剰な粘液分泌を抑えることで鼻づまりなどの症状を軽減
  • 鼻ポリープの新生や増大を抑え、再発リスクを低減する

このような多角的な効果により、再発を繰り返す難治性の好酸球性副鼻腔炎に対して非常に高い治療効果が報告されています。

なお、1本あたり約6万円と高額であり、月2回の注射を行う場合、保険適用であっても自己負担額は無視できない水準となります。
しかしながら、以下のような公的支援制度の利用が可能です。

「指定難病」の認定を受けている方
  • 月額自己負担は5,000円〜2万円程度に抑えられます
認定を受けていない場合

※高額療養費制度の料金については、今後変更になる可能性がございます。

当院では、デュピルマブの導入に関するご相談を随時受け付けております。また、他院で治療を開始されている患者様についても、継続的な処方や管理が当院で可能です。
導入初期は医師が注射を行いますが、2ヶ月程度の訓練期間を経た後は自己注射への切り替えも可能です。


費用について

指定難病に対する医療費補助制度

「指定難病」とは、厚生労働省が定めた難治性の疾患群のことを指します。好酸球性副鼻腔炎もこの指定難病の1つに含まれており、診断を受けた方は、治療にかかる医療費について助成を受けられる場合があります。
特に、生物学的製剤による治療を受けている方で、好酸球性副鼻腔炎の診断が確定している場合は、公的な補助制度の対象となる可能性が高いため、まずは担当医にご相談ください。

高額療養費の制度について

月ごとの医療費負担が一定額を超えた際に、自己負担額を抑えることができる制度が「高額療養費制度」です。これは、1ヶ月(毎月1日から末日まで)の間に医療機関へ支払った金額が、年齢や所得区分に応じた上限額を超えた場合、その超過分が払い戻される仕組みです。
例えば、生物学的製剤を自己注射として在宅で継続処方された場合にも適用されるケースがあります。実際の上限額や手続き方法は、加入している健康保険組合でご確認いただく必要があります。

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